彼は、雨上がりの水たまりに映ったあおぞらみたいな人だった。とてもきれいだけれど、手を伸ばしたら消えてしまうもの、危うく保たれたバランス。
彼女は、雨上がりの空に浮かぶ虹みたいな女の子だった。とてもきれいだけど、手を伸ばしても触れられなくて、やがて消えて行ってしまう儚さがあった。
唯と大宮くんの物語。