―紅― 記憶の欠片

作者柚果

平凡に過ごしていた奈緒の生活に変化が訪れる――
「貴方、誰………?」





『ねえ、これからも ずっと一緒だよね――…?』




『当たり前だろ? 誰ひとり、独りになんかさせねえよ』






今でも思い出すの、あの頃の事。



貴方は私の生きる希望だった。






暗い世界から私を救ってくれた、唯一の人間。




今度は私が貴方を救う番


そう思ってたのに…

そう思ってた筈だったのに…




どうして私を置いて行ったの?