神水紋奈
気高き孤高の吸血鬼
映画の中の吸血鬼の姿にひどく感銘を受け、最強の吸血鬼に
なることを夢見たヴェイル。
そのヴェイルは、異形狩り集団や、不死を求める死霊使いな
どに命を狙われるが――。
ならくろ、という、不思議なタイトルからはどのようなお話
か想像もできませんでした。しかし、ページを開いてみれば
洋風異世界ファンタジーの素晴らしい世界が広がっていまし
た。
まずは作者様に、この物語と出逢わせてくれてありがとうと
言いたいです。
禁則処理から、情景描写や心理描写に至るまで、少しのほつ
れもなく、文章だけで、読者を彼らの生きる世界に導いてく
れました。
生き生きとしたキャラクター達も魅力的で、本当に面白かっ
たです。
ヴェイルのどこまでも軽快で、清々しい生き方が、本当に愛
らしい。
少しだけ残念だったのは、たまに誤字脱字があったことで
す。
ほぼ完璧に世界を、表現しているだけに、小さなミスが目
立ってしまっています。
しかし、本当に素晴らしい作品です。
読んで爽快な気分になる、この作品をぜひご覧になってくだ
さい。