~眠レヌ夜~
葛生いて 楚をおおう
かがみ草 野にはびこる
あなたはもう ここにはいない
わたしは ひとり
誰と一緒に 生きたらいいの
葛生いて 棘をおおう
かがみ草 墓地にはびこる
あなたはもう ここにはいない
わたしは ひとり
誰と一緒に 休んだらいいの
角製の枕が かがやこうとも
錦の布団が きらめいても
あなたはもう ここにはいない
わたしは ひとり
誰と一緒に 目覚めたらいいの
夏の日
冬の夜
いつかきっと 貴方のもとへ
冬の夜
夏の日
いつかきっと 貴女のそばに
詩経『葛生』より
3NOV'09 完結