405号室のキミに

作者一期雨




東病棟の405号室は



いつも窓が開けてあった。



365日、君は朝目を覚ますと



必ずカタカタと音を立てて



朝の冷たい空気を入れたんだ。



自分が今、



生きていることを



忘れないため。



君がそう言っていたのを思い出すよ。



あの場所で君は、



どれだけの季節を感じたんだろう。



お互いの顔がみれないまま



扉越しで話した会話。



まだ一度も、



顔なんて見たことないのに



私は君のことが好きになっていたんだ。



いつか、



遠くになってもいいから



君と私が会えたときは




一緒にデートしてくれませんか*゚