「大丈夫、何があっても助けますよ。あなたは俺を信じていればいいんです」 父親の尻拭いのために呼び出され、父とともに廃病院へと向かった螢斗は……。

「大丈夫、何があっても助けますよ。あなたは俺を信じていればいいんです」

 うん、と何度も頷いて、爪を立ててしがみつく黒猫に、これでまた父は同じことを繰り返すのだろう。墓穴を掘った甘い自分に苦笑しながら、螢斗は何度目かにまた廃病院を見上げた。


 父親の尻拭いのために呼び出され、父とともに廃病院へと向かった螢斗は……。