月季花

閉ざしていた心の鍵は、貴方へ
Princess of doll――“人形のお姫様”

誰もが私を綺麗と言った。
だけど、私は人を信じることが出来なかった。

でもあなただけは違った。

「――何してんの?」

10年前、真琴に起こった悲劇。
父親の手によって命を奪われた母と兄を想い涙を流す真琴の前に現れた先輩。

「1人が楽っていいながら、なんで1人でいるのに泣いてんだよ」

彼の前では、笑顔になれる。
あたたかい気持ちになれる。

少しずつ真琴の心に広がっていく先輩の存在。
この気持ちは一体何?
芽生える恋心に戸惑いながら、徐々に自分の気持ちに気づいていく真琴。

「もう藤堂は1人じゃないんだ。俺がいるだろ? 俺が傍に居る。俺が藤堂を守る」

“本当は寂しかった”
だけど自分の心に鍵をかけた。
自分を弱く見せないために。

「真琴……好きだ――」

氷解し、心の鍵を開けて、結ばれた想い。
けれどその幸せは、束の間。
訪れる悪夢の気配を感じる更新分116頁まで拝読しました。

二人の歩む前に待ち受けるものとは……?
皆さんも是非ご一読を♪