誰もが綺麗とか美しいとかときめく汚い夜景のように

作者ヘイセ

 残業時間48時間の風俗情報誌を編集をする郡山ケンタ。


 編集長が次号の特集に合法ドラッグの記事を書けと指示が出た。


 ある日、出会い系サイトで知り合ったリナという女性。彼女はドラッグについて詳しく、ケンタは合法ドラッグをもらうことになる。彼女の紹介で闇金融を生業とするB系のゴツイ男、ヤマチャンと交流することに。


 彼は幼い頃から虐待と学校でのイジメ、不幸の人生を歩まされたのは両親のせいだと、殺意に満ちた憎しみを抱いていることをケンタに打ち明けた。


 ケンタはドラッグにより世界の真理を外界から覗いた感覚に襲われていることに気づく。社会はどうするとも出来ない歯車でかみ合っていて、大人が築き上げただけだと社会構造は過去の蓄積に過ぎず、その過去をヤマチャンの憎しみに投影してゆく。


 ケンタはヤマチャンが抱いていた殺意に相乗し、社会の歪んだ構図を彼の両親に凝縮させ、復讐することに……