小さな力一ぱいに、
そなたは僕を抱き締める。
僕ら二人はなぜ樹でないか、一つの樹皮に包まれた
同じ体温、同じ色
そして二人の接吻が、
唯一の花の樹ではないか。
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ジャン・コクトー『平調曲』より 堀口大學訳
執筆開始 2007'5月吉日..