僕たちは選ばれてしまった。だから探さなければならない。ナナカイの使者を。1通の手紙によって世界の裏側を覗くことになってしまった少年たちの物語。

それはある日突然やってきた。



「ナナカイの使者を探せ」



僕に宛てられた一通の手紙。

書かれていたのはこの言葉と、明日の日付と、近所の公園の名前。



いつもの僕なら無視していたはずだった。

鼻で笑って、一蹴。それで終わり。



でも、できなかった。



この手紙が入っていた封筒の漆黒が、あまりにも不吉だったから。