明日の空~雲の向こう、空の果て~

作者春日の姉さま

北海道が舞台です。裏切られ、人間を信じる気持ちをなくしてしまった皐。病魔に蝕まれサナトリウムで出会った男、慧。二人の悲しい恋が今、幕を開ける。

舞台は北海道。


一人の女性が今日も空を見上げていた。


人間の一生は宇宙(そら)から始まり宇宙(そら)で終わる。


さようならも愛しているも宇宙から生まれた人間の呟き。


皆生まれて、死んでいく。


ソレガハヤイカオソイカ、チガイハソレダケ。


もう私は地球にはいられないから。


空からそんな君の声が聞こえた気がした。


もうここには君はいない。


君を埋め尽くす色も形も無い。


この隙間を埋められるものは何も無い。


一つを除いては。


君が残してくれたもの。


それを思い出せば今日も僕は笑顔になれる。


ただ、そんな気がした。


自信も確証も無い。


だけどこの笑い声を聞くだけで幸せになれる。


それは、唯一つの光。


曇天の隙間から顔を出した太陽のように。