君の忘れ物

作者千鶴

君に渡したいものがありました。


でも、君は逃げてしまいました。


悪い逃げ方ではありませんでした。



私のために逃げたのです。


その頃の私は、とっても馬鹿でした。

啓太に想いが伝わってしまった。



私の獰悪で人を傷つける想いを。