花屋のアルバイトをしている大学院生水嶋琉。植物を専門に勉強している。ある日花屋に変わった注文をしてきた女性がいた。水嶋は彼女に一目ぼれをする。偶然彼女の自宅に大量の花を配達することになった水嶋は、奇妙な経験をする。2度目の配達では、部屋に意識がぐらりとするような香りが立ち込め、彼女からお茶をご馳走してもらったかと思うと指先を包丁で切られる。彼女は世間話を始め、感極まって泣き始めた。思わず水嶋は彼女を抱きしめ口づける。3度目の配達で彼女から「魚が見たい」と水族館に誘われる。そこで佳苗から結婚を約束した彼の話を聞く。彼女が話す男性はこのところニュースで話題になっていた、イケメン御曹司、華道の家元苅谷陽輔のことらしかった。陽輔とは周囲の反対を押し切り結婚届を出してしまうつもりだったがその矢先、陽輔は事故にあってしまう。佳苗の部屋で一緒に婚姻届を書いた後、陽輔は意識を失いかえらぬ人となってしまう。