灰色の雲、澄み渡る青空

作者カーン

僕は雨にうたれながら世の中を呪い、彼女は雨に抱かれながら世の中を魅せたーーーーーこれは、僕と彼女のなんでもない日常の話

「結局、世界はクソッタレで

優しさなんて一切なく

ただただ、有るだけだ

そして、そこに生きる僕らもまた例外なくクソッタレで

唾棄すべき環境を甘受しながら

"いつかは"なんて夢見てる」


僕は、灰色に染まる雲を見上げ、そこから落ちてくる雨粒に顔を晒しながらそう思った。