はじめて泣いた日

作者杏季

余命一ヶ月の恋人。
その恋人が思い出を残したいと言って始めたビデオ。
そして恋人は死に、そのビデオを順に見ていく奈々。
恋人が最後に残したものとは...

『奈々ちゃんが好きだから!』


ーー笑いながらそう言った君。



『俺...あと余命一ヶ月なんだって...俺...死んじゃうんだって...!』


ーー泣きながらそう言った君。



『最後までつき合ってくれてありがとね...奈々ちゃん...』


ーー弱々しくそう言った君。




私の世界は『君』で溢れてた。