風碧 蒼(かざみどり あお)
素直になれずにすれ違う恋
正直、泣けました。
メル友から始まった『あきら』と『あゆみ』の関係。
あきらの一人称で、彼女との出会いから共に過ごした日々が回想の形でつづられます。
頭で考える男と心で考える女の精神構造の違いによるすれ違い。
「あたしの事、本当に好き?」
「そんなこと言わなくても分かるだろ」
お互いに大好きなのに、相手を心の底から愛しているのに、ただ「愛してる」の一言があゆみに言えないあきら。
でも、あゆみが求めていたのはそのたった一つの言葉だった。
言葉にしなければ伝わらない想い。
言葉の持つ大きな力。
……そして、それは人を癒すこともできれば、凶器にもなること。
色々な意味で考えさせられ、共感できる物語でした。