千年の彼方へ 第一部

作者大島蓮司



~追憶・イザナミ編



真っ白な雪の中で月明かりに照らされたそれは、あたかもそこに紅い大輪の花が咲いているかのようであった


古来より蓬莱に訪れ往く、雅び豊かな四季の美しさを一枚の錦絵に写し取ったように




───私はあなたから教わった強さを胸に刻み生きていきます


あなたが守り抜いたかけがえのない宝物を未来へ繋いでいくために


時を超えた人の想い…力の限り生きた証を…遥か永劫の彼方へ届けるために


約束の地でまた再び逢えることを祈りながら…