母が王宮で働いていたので
私は昔から母の後をついて王宮にいる
王女様と遊んでいた。
お互いが八歳になったある日
「一日でいいから身代わりになって」
という王女様の願いを聞き入れた。
「一日で戻ってくる」
その言葉を信じて・・・私は待った。
この国の王女として。
それから十年の月日が流れたある日。
ローナは私として死んでしまった。
あなたは残酷な人だわ。
天使のような愛らしい顔をして
稲穂色の金色の髪をして
私に微笑みながら
逃げられないようにした。
だって
足枷を嵌めてこの世からいなくなったんだもの。
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身代わりになった少女が
迎える厳しい王宮ロマンスです。