疑うつもりなんてないし、疑って欲しくもない。
でも、すぐに言わなかったということは、それまで隠していたということで。
隠していたということは、それは嘘をついていたということだ。
疑って当然だと思う。誰だって疑う。
でも、物には言うべき時とそうでない時がある。それくらい私だって分かってる。
嘘をつかなければ、伝えられないことがあるってことでしょう?
分かってるよ。分かってるけど。なんて面倒臭いんだ。
本音を信じてもらうために、嘘をつく?
それじゃ、嘘を嘘だと信じてもらうためには、信じるためには一体どうしたら良いんだ。
都合の悪い物ばかり、本音だと思われる。本音だと思ってしまう。
――そんなのは、もう嫌だ。