さくらのころまでに

作者tama

――『僕ら』はきっとそんな簡単な関係じゃない。僕は何故かそう信じきっていた。


―『僕ら』はきっとそんな簡単な関係じゃない。

僕は何故かそう信じきっていた。






――どうか、きみが

幸せになりますように……―




思ったよりも

ずっと華奢な体を包んで

僕は心のなかで

何度も繰り返した。


窓の向こうは

朝靄で真っ白だった。