永遠の迷子

作者花歩


 私は、一生その日を忘れないであろう。


 

 彼と逸れた日。

 私が迷子になった日。



 もう二度と、あの瞬間は戻ってこない。


 

 雲が再び青空を奪っていく。



 自分を守ることに精一杯だった女の子里奈と、運命のその日、繋いでいた手を離してしまった相手、竜弥の物語。