初めての恋が終わるとき

作者ちょり

これは俺の本気になった恋の物語。たった一年の短く、儚い恋。ある場所で出会い、ある場所で恋をして、ある場所で砕け散った本当につまらない恋。人はこんなにも簡単に恋に落ちるものなのか。自慢ではないが俺は今まで恋と呼ばれるものをしたことがなかった。そもそも恋というものがなんなのか分からなかったからだ。


しかし、この春。俺は初めて恋というものに触れる。恋と、愛を知る。


甘い、しかしどこかほろ苦いその気持ちは俺の心に染み込んでいく。


時は遡り、2007年の桜舞う4月。俺の恋の始まりはすぐそこまで近づいていた。