閻魔帳法とは年に1回、全国民に公平に宝くじを配布し、当たった人物が指定した相手を、犯罪者として刑務所に送るという法律です。その当選者のお話。

「あたっちまった・・・。」

男はつぶやいた。

男は震え、両手は汗ばんでいた。

男の手にもっている右手の紙切れにはアルファベットと数字が羅列されて書かれていた。そして、左手の朝刊には右手の紙切れとまったく同じ番号が「当選」と発表されていた。