いつも通る公園が違って見えた。
ベンチに座ってアコギを奏でる君。
あたしが近づくとその手を止めた。
泣いていたあたしに手を差し伸べてくれた、あの唄と言葉を今でも覚えている。
「音楽はね、一人一人が紡いでいくものなんだよ。
だから音楽は楽しいんだよ。」
はっきりと耳に残る彼の歌声が、
もう一度聴きたくなる優しいギターの音色が、
あの日、
あの時、
君はあたしに音楽を紡いでくれた気がした。
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