姿も見たことのないその彼に、今日は話掛けてみようと思う。
彼は言った。
俺等は神様とやらが決めた運命通りに生きているんだ、と。
しかし彼女は反論する。
自分で変えればいいじゃない、と。
また彼は言う。
自分は運命を変えようとする、という行動さえも運命だとしたら?、と。
「何それ意味分かんない」
「分かんなくていいよ」
2人、屋上で惹かれ合う――…