美織
猟奇殺人者との記録
まず表紙に惹かれ、気が付くと一気に読み終えていました。
本当、私なんぞがレビューを書くなんて申し訳ない位に素晴らしい作品です。
“僕”と凛の視点で話が進んでいき、その内容も独特で知性を感じさせる構成。
思わず、『上手い!』と言いたくなる様な絶妙な表現も素敵です。
超天才的な殺人鬼のヒロに恐怖を抱きながらも、“美しさ”に魅了されてしまいます。
生々しい描写に目を背けたくなる程、残虐な行為をするヒロ。
考え方は分かる。やはり“僕”と同じく、容認は出来ないけれど。
しかしどこか無邪気さもあり、それが逆に怖くも感じます。
金庫の仕掛け、凄かったです…
ハラハラして、ゾっとして、ぐいぐいと引き込まれていく作品。
こんなレベルの高い作品、中々お目にかかれないんじゃないでしょうか。
あなたも是非、この猟奇殺人者との奇妙な記録を覗いてみては…?