「…っ」
コツコツと、路地裏を歩く私のヒールの音が響く。
何度ぬぐいてもとまらない大粒の涙。
「……っどうして……お前なんてっ、大嫌いだーーー!!!!」
「えっ」
「へ…?」
人生最悪の気分と状態の私を見られたこの日、
人生最悪の恋愛が始まっていた。