旋律【完】

作者あゆ

残されたわずかな時間の中で、彼女は運命を受けとめ、最後の夢を追う。その時、僕ができることなど何もなかった。ただ、彼女の奏でるメロディーに心うたれていた。

きこえてくるよ。


いつまでも。


きこえてくるよ。




最後の旋律は、僕だけが知っている。



他の何を聞き逃しても、キミの音だけは心に刻み込むから。







いつまでも、きこえてくるよ。