「久しぶり、亜季……」
亜季はある日、知らないはずの男性にそう言って、抱きしめられてしまう。
けれど、彼女にわきあがった感情は、恐怖よりも、不思議と懐かしさを帯びた感情……。
しかし、彼女には、彼の記憶が全くなく……。
彼女が、その箱を開いたとき、真実が動き出す。
うさぎや、中3の時に書いた、はじめての短編。
そして、大学卒業時に書いた、今までで1番の長編。
はじめ、タイトルは「こいぬ」でした。
彼はまるで、捨て犬みたいだったから。
そして、はじめはファンタジーにするつもりが……、真相は本編で。
誰かに「好き」って言われてはじめて、自分を「好き」って思える。
この作品を書いて、すごく実感しました。
思い出深い作品ですが、大学の先生から、
「長い」
と言われたのが、1番印象的です(笑)。
(2006年作品)