吸血王子と吸血王女

作者野嵜冴魅


“そなたの血は甘美かのぅ?”



咲き誇ることを忘れてしまった桜の樹、否【伝説の樹】には昔から言い伝えがあった。


〈桜が咲き誇り花弁を散らした刻には吸血鬼が現れる〉と。



今宵もまた新たな犠牲者が伝説に飾られていく…


『『う、うわぁあああああ!!!!』』


“なんじゃ…全く、人を化け物みたいに見よって。まぁ…あながち間違ってはおらぬが、なぁ?”



クスリと笑う少女の口元から綺麗な鮮血が流れる。


果たして少女は本当に吸血鬼か?

そして本当の目的は?




ハチャメチャなシリアスラブコメディー、ここに見参!!


少女の素性、そして登場するであろう少年に期待せよ!!