名前も知らない彼に、
駅でいつも見かける名前も知らない彼のことが気になっている千尋那。その彼が千尋那の落としたハンカチを拾ってくれて――。

かわいらしい、初々しい恋物語で胸がキュンキュンしました。千尋那の"好きだから彼女をつくってほしくない"といったような、片思いの子なら大抵思う感情が上手く表現されていたと思います。また、男の子の方も行動が若干女々しいと思う部分もありましたが、全体的にかわいくて素敵でした。

ただ、誤字や接続詞がおかしいところがあったかなと。あと、都希子との会話のときに"と"で殆どの文章が繋がっているのが気になりました。毎回あるので、少しウザく感じました。それと、同じ母音の音で終わる文章が続いているせいもあると思いますが、地の文が淡々としていたかなと。甘い話の展開だと思うので、もう少し千尋那の感情を掘り下げて描写してもいいんじゃないかなと。情景描写も少ないと感じたので、全体的にもう少し地の文の量を増やした方がいいと思いました。