―夕暮れが近づく
君にはみえるのだろうか
あの影が
我らを守る影が
彼らは決して姿を見せようとはしない
存在は無に等しい
しかし彼らは常にそこにある
万物からそれてしまった物
許されざるもの
彼らは常にそこにある
我らに気づかれることもなく一生を終えるのだろう
そう
まるで夜の烏のように
暗きに黒きを
まるで朝の白鳥のように
明るきに白きを
死してなおその意味はない
しかし我らは気づいたのだ
許されざる物から我らを守るために
彼らは現れた
夜に舞う騎士
彼らの存在理由はそれだけ
それだけしかない
しかし
常に彼らはここにある―
R・X
2007 6/20