「先輩、本当に成長止まってません?」
この声は私。
「止まってねぇぇぇ!
ふざけんな、結愛!」
この人は先輩。中三です。
結愛っていうのは私の名前。
ゆいあって読むんですよ。
でも、私が何で一番上みたいな事を
言ったかと言うと……。
先輩の身長が低すぎるから。
私でも低い方なのに、
先輩は私と同じ位。
いくらなんでも低すぎません?
「先輩、身長何cmでした?」
そうしたら、先輩の顔が急に真っ赤になり、
「ひゃ、156cm!
てゆーか聞いてどうするんだ」
「べっつにーッです」
にこにこと笑って、
先輩を茶化すように私は言った。
先輩は更に顔が真っ赤になっていた。
――――そう、
先輩は背がとてつもなく低い男の子だったのです。