大切なもの(仮)

作者冬季



2006年、11月27日。





私は貴方に出会った。




あの日は確かすごく寒くて、朝方に雨が降ったのを覚えてる。




私が履いていた靴を「俺の知り合いと同じやつだ」と指を指して微笑み、




甘い甘いココアを買ってくれたんだよね。




貴方は覚えてる?




あの日は私にとって最高の一日だった。




だけど、たまにあの日を恨み"出会わなければ良かった"と言った日もあった。




だけどね?




だけど、今は貴方に出会えて良かったと思う。




私が犯してしまった過ちと貴方に向けた尖った言葉達は、




決して消える事はないけれど、伝えたいの。




"ごめんなさい"

"ありがとう"




そして私もうすぐ――…。