『妄想癖』
幼い頃に周りから、そう言われていた。
自覚は全くないの。
嘘をつく事に対して、罪悪感もない。
嘘の話を、さも真実かのようにして伝える。
その偽りを聞いて相手はイメージを作る。
だから私は、相手に持ってもらいたいイメージを作り出すために偽りを伝える。
私は強くありたかった。
私を強く見せるためなら、偽りなどたやすかった。
あたなを失うまでは―
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