季節外れの桜・後編

作者

君に会いました。



君の顔を

きちんと見るまで


とても時間が

かかりました。





「もう会えないかも」


直感でそんな気持ちが

私の中に渦巻いて

眠ることなく

君の隣で寝顔を

見つめたあの夜



運転しながらも繋いでくれた荒れ気味な手


後ろから抱きついても手が回らない大きな背中


泣いて話す私を

ふさいだ柔らかい唇




なにもかもが



私の大好きな


君でした。





全てわかっていたの




この恋はいつか…






終わりを迎えることも。





だけど信じたいの









遠くはなれた君と



出逢えたこの奇跡を









季節外れの桜・後編


少し悲しいお話です