私が航平(こうへい)と最後に逢ったのは、
桜の咲く校庭だった。
そして私、泉はその翌日に突発事故で
記憶と声を無くしてしまう。
大好きだった人や
自分を忘れてしまった私。
そして泉が死んだという間違った情報を
信じたまま、
航平は深い闇を抱えて、毎日夜の街を彷徨う。
・・・
その二人が、年月を経て
運命の再会をする。
彼女の形をした人形を目の前にして
航平は自分の姿を省みる・・・。