さくらこ。

作者一樹

どうしようもなくて


どうしようも出来なくて



『桜子』だなんて


地味な名前のお前は



誰もが目で追っちまうような美人で


強気で辛口な女だった。


だけどどうしようもなかった。


あの時のお前にはこの言葉が合ってる。




――大丈夫。



俺は恨んじゃいないよ。



恨むとしたらこの運命だ――






『春は出会いと別れの季節。



だから私は生まれたの。



桜と一緒に…』