本音なんか、言えなくて。

作者四ノ宮 愛里



時々なんだけど。

彼は基本はベッドの情事中に

たまにご飯の最中に。






色気を含んだ声色で

あたしの耳元にこう囁くの。



" 好きだ。 "って。



そんな冗談みたいな嘘を

あたしの背中が疼くくらい

何度も耳元で囁くけど、

あたしにとっては酷く

残酷な言葉だってこと、

あなたは気付いて

言っているのかしら?



あなたに言いたいことがたくさんあるの。

でも、それは絶対に言えない。






■表紙公開:8/13