琴宮棄聞

爽やかなホラー?
今までスプラッター一色だった作者だが、こういう作品もかけるのだ、と関心させられた逸品だと思う。
ジャンルは『恋愛』になっているようだが、幽霊的存在が登場するのはやはり作者の拘りか?
この作品に感情移入が出来た人には面白い作品だろう。出来ない人には陳腐に映るかも知れない。
そんな危険を孕んだ作品だが、それが作者の挑戦だと受け止めたい。
ページ数が多いわりに、個人的にはすんなりと読める作品だった。
クスッと笑っているうちに、いつの間にか本丸へ乗り込んでいた、という感じで終盤では不覚にもホロリとさせられた。
新たな道を模索している作者の心意気に、★五つ。