愛したくて、憎みたかった。

作者かなる

 きっと、それは忘れられない。

 苦しくて、悲しくて、つらくて、痛くて。

 本当は泣き叫びたかった。

 痛いくらいに嬉しくて哀しいくらいに愛しくて、けれど気づいちゃいけない。

 本当は縋りたかった。

 どうしようもない、その嘘に。

 これは、切なくて悲しい、愛憎劇。


 ああ今日も、壊れる音がする。