愛するということ。

作者ロゼ

愛しいあの人に会うたび包まれるのは
幸福感と高揚感なのに。

愛しちゃいけないあの人と、
どうしようもない私を
愛してくれる彼。

3人それぞれの、愛し方。





ああ。




またこれだ。









愛しいあの人に会うたび包まれるのは


幸福感と高揚感なのに。




翌日必ず襲ってくるのは喪失感と後悔、


そして、溢れる愛しさと憎しみ。




無骨なあの手に爪をたてることも、


たくましいあの肩にすがることも、


美しいあの顔をそっと撫でることも、


できないこの時間を、


私にどうしろというの。




そばにいてほしいのに。

負け惜しみなのはわかってるのに。



抜けない。身体から抜けない。



質の悪い風邪みたいなあの人。

それを癒すお薬みたいなあの人。



その繰り返しに誘う、毒みたいなあの人。



“この人じゃなきゃダメだ”って

重たい勘違いが支配する。



愛してる人を愛し続けることは

愛してくれる人の愛にこたえることは

こんなに辛いのか。



自分勝手な私への、罰なのか。