「一体何なのよ! あれは!!」

「俺が知るか!!」


逃げる私たちのすぐ後ろに迫る黒い霧。

まだ夕暮れ時な筈なのに、私たちの他に人影が無い。


「キャ!」


逃げ疲れた足がもつれ、思いっきり転んだ。


「綾乃!」


霧が迫り、飲み込まれる・・・

もうダメ・・・

そう思った瞬間、三上が私を霧から引き抜いた。

霧は方向を変え、そのまま三上を飲み込んでいく。


「三上!!」

「逃げろ!綾乃!!」


その言葉を最後に、三上は霧に飲み込まれ、そのまま霧と共に消えた。




ラブコメみたいなファンタジー短編です。

これもマンガの原作でした。