『グラデーション』

作者夏川まひる

あの日、


閉じてしまった扉が


開くことはもうない。



そう、想ってた。


それでいいと、想ってた。



だけど、


全てのことが、


少しずつ染まっていく


グラデーションみたいに、


ゆっくりだったら、



そしたら、


私はいつかまた、歩き出せるのかな?



いつかは私も、


信じていいのかな?


その温もりを。






闇が光を求めていくように、


固く閉ざした扉の向こうで


ずっと、


本当はそれを望んでいたのかもしれない。



もう一度心から、


お日さまの光を浴びたいな。




いつか、あなたと。