袖振り合うも多生の縁

作者アミ


昨日まではまったく予想もしなかったこと。




それでもいざ始まってしまえばいとも簡単に、



引き摺り込まれるように落ちて行った。



まるで最初からこうなることが決まっていたかのようで。





苦く、冷たく。

非現実的で孤立した、

誰一人と幸せになれない世界。






そんな悲しい現実をわざわざ作るために、



私たちは出会ったのだろうか。






「袖振り合うも多生の縁」