「男は狼なんだよ」そう言う君は、甘く優しい瞳で私に微笑みかけた。
加治雲雀――――
――かじひばり―――
――――何でお前は泣いてんだ? ――――
狼みたいなフワフワな赤茶色の髪。
目つきは悪くても瞳は優しいことを私は知っている。
笑うと綺麗な口から尖んがった犬歯が覗くけど、右の頬にえくぼができることも。
――そんな狼みたいな君は今日も優しく私に微笑んだ。