遠い昔、数々の魑魅魍魎がばっこする時代があった。
多くのものが被害にあった。
そして、それに対抗するものがあった。
「陰陽師」
それがそのものたちの呼び名であった。
そのものたちは陰陽道なる力を使いあるものは怪(あやかし)を滅し、あるものは怪を使役した。
そのものたちが活躍した時代より長い時が流れた。
現代、そのものたちの姿を公の場でみることはない。
しかし、そのものたちは存在する。
闇にまぎれて闇に生き、今もその役目を果たしている。
国のため、自分のため、守るべき人のために。
ここに今、現代に生きる陰陽師たちの物語が始まる。