冥界の神ハデスの創り出した二人の子―――
生の名を持つ姉 レーベン
死の名を持つ弟 シュテルベン
それは同じ材料で創られた子供達。
彼女らは二人で一つ。
二人でなければ力を発揮できない者達。
ハデスは、
そんな子供のうちの一人、レーベンに言った。
『―――お前は、冥王になれ』
弟とも引き離され、
生の名を持つにも関わらず、
死に携わることになったレーベン。
冥界の王という人の命を奪う立場になった少女は、
何を思い何を知り、何をしていくのか……
―――ねえ、父上。
人はどうして、
生きては 死んでゆくの……?