清乃
「とりあえず深呼吸しようか…?」
私が読後にまず感じたのがこれだ。
星が足りない。
足りなさ過ぎる。
もっと星をつけさせてくれ、お願いだから!!
夢中でページを捲った。
この物語にのめりこんだ。
まずキャラクターづくり。
これがとてつもなく素晴らしいのだ。
主人公のナコを始め、レイト、瑠依、旭、そして雨音、全てが愛すべきキャラ。これだけのキャラを立たせる筆力はあっぱれ。
そしてストーリー展開と心理描写。
物凄い観察力と抜群の筆力で1人1人の心を克明に書ききっている。それぞれの気持ちが痛いほどに伝わってきて、そのどれもが頷ける人間なら当たり前の素直な気持ち、ズルイ気持ち、愛しい気持ち、エゴな気持ち、やるせない気持ち、そして理性との闘い―――。
声が枯れるほど、喉が裂けるほど、叫びだしたいこの想い―――
アナタガスキデス
これが読者の心を激しく揺さぶる。
日常なんかスパッと忘れてのめり込める究極のエンターテイメントはここに用意されている。