ミナミに溺れて…。

作者★夜咲蓮華★

大阪の街…ミナミ。

夜になると、ネオンが輝き、夜の街に繰り出す人で溢れるこの街に、溺れた私…。

人間とは、なんて酷く、愚かで、弱いのだろう…。

人はなぜ人を愛し、泣き、笑い・・・苦しみ、愛しむのだろう…。

私はなぜ、あの街にのまれ、あの街で生きて、あの街で崩れたのだろう…。

私はなぜ、彼を愛し、人を殺し、自分を傷つけ、自分を憎み、それでも彼を愛したのだろう…。

私はなぜ、また同じ場所にいるのだろう…。

そんなこと、誰も知らない…。

私、本人でさえも…知らない。

ねぇ、蓮時、気づいてた?

ねぇ、流華、気づいてた?

こんなにも、こんなにも想っていたこと。

お前は子供だっていつも言っていたよね。

でも、誰よりも大人になろうと必死だったんだよ。